口数が少なくてもコミュニケーション上手になれる
仕事を円滑に進めていくためにもコミュニケーション能力は欠かせません。
この記事を最後まで目を通して頂くだけでも、少しは対人関係に自信が持てるようになると思います。
まず、どんな仕事をするにしても人と全くかかわらない職業というのはほとんど無いと思います。
人としゃべるのは苦手、何話していいかわからないなど話すことが苦手という方も多いと思います。
相手を良い気分にさせるコミュニケーションは、必ずしも明るくてトークの上手い人とは限りません。
むしろ、口数の少ない静かな方の方が、相手に快感を与え、よいコミュニケーションがとれる場合が多いです。
ここでは心理学の分野においても研究され、私の周囲でも人とうまくコミュニケーションをとっている方が意識して使っている技法を紹介していきたいと思います。
また、人間関係がうまくいく!伝え方コミュニケーション検定 など、コミュニケーションに関する資格や講座もあるので、仕事で活かして本気でキャリアアップも考えているなら前向きに検討してみるとよいと思います。
誰でもできるコミュニケーション5つの技法
心理学においてコミュニケーションの技法は何十種類と研究されています。
その中でも営業や販売といった仕事で役立つものを5つほど紹介したいと思います。
・バックトラッキング
・スマイル・ノッド・カップリング
・ペーシング
・フォローアップ・クエスチョン
ここからはひとつずつ解説していきたいと思います。
●ネームコーリング
これは会話中に相手の名前を入れるという大変シンプルなことです。
皆さんも経験したことはないでしょうか?
人から呼ばれる時に名前を呼んでもらってうれしくなかったでしょうか?
特に知り合って間もない頃、久しぶりに会った時などは、名前で呼んでもらえれば覚えていてくれた事に対し、素直にうれしく、相手に対して尊敬の念さえ抱いてしまいます。
営業や販売などでは「お客様は~」と言うより「〇〇様は~」と言い換えた方が、名前を呼んでくれる相手に対し、また逢いたいと思うようになります。
ちなみに、名前を呼びあわないカップルは不仲になりうまくいかないという検証結果さえあります。
これは名前を呼ばれないことによる不快感からくるものだと言われています。
相手の名前は覚えないといけませんが、意識すれば難しいことではありませんので、ぜひ試してみてください。
●バックトラッキング
これは簡単に言えばオウム返し、相手が言った事をときどき繰り返すという方法です。
ビジネスの場においても、相手が言っていることを復唱することで、言っていることの確認ができるため、ミスなく仕事を進めることもできます。
このようにバックトラッキングは、相手を否定することはないので、話す側を心地よくし、信頼も得られる方法です。
慣れてくれば、質問形式で返したり、話しを要約して提案できたりするので、意識して習慣にしてみるといいと思います。
●スマイル・ノッド・カップリング
これは日本語に直すと「笑顔」と「うなずき」という意味です。
過去にこの人と話すのは楽しい、気分がいい、好きだなと思う人を思い浮かべてください。
おそらくその人は笑顔で否定せず自分がしゃべることにうなずいてくれていたのではないでしょうか。
私にとっては祖母が、小さい頃の私のたわいもない話を笑顔で聞いてくれていたことが今でも忘れられない良い記憶です。
この「笑顔」と「うなずき」は相手を良い気分にさせるという意味では最高の方法です。
このスマイル・ノッド・カップリングは香港で行われた研究が有名です。
目じりが下がり、口角と頬が引きあがっている本物の笑顔は相手を気分よくさせ、ポジティブな感情にさせています。
しかし、口の周りだけ微笑み、目は笑っていない作った笑顔では、見抜かれよい結果はでていません。
少し難しく感じるかもしれませんが、本当に嬉しいことがあった時の笑顔を相手に見せればよいと思います。
鏡の前で練習してみるのもいいと思います。
●ペーシング
これは相手の真似をするということです。
例えば…
・早口な相手に早口で
・テンションが低い相手には自分もテンションを落として
・前のめりで話す相手には自分も前のめりで
・相手がお茶を飲んだら自分も飲む
こういった相手の話し方やしぐさをさりげなく真似することがペーシングです。
これが相手に対してどのような効果があるかというと気持ちを落ち着かせリラックスさせる効果があります。
よくカウンセラーの方が使われる方法でもありますが、コミュニケーション能力が高い人は無意識に相手の真似をしているので、安心感を与えコミュニケーションがうまくとれるということにつながっています。
こちらも少し練習は必要かもしれませんが、できるようになれば誰とでもコミュニケーションがとれるようになります。
●フォローアップ・クエスチョン
これは相手が発した言葉を拾って質問を投げかける(質問で相手の話を盛り上げる)という技法です。
人は自分のことや興味のある事を話すのがとても快感です。
これは自己開示の一種で、「こんなに自分のことを話しているのだから、この人のことは信頼できる」と感じます。
上記のような流れで、相手に意識的に興味を持つということがポイントです。
仲の良い友人とは自然に出来ていたりしますが、初対面の相手に対しては、警戒していたり、興味がなかったりで、その相手に特別な魅力がない限りはなかなか出来ないものです。
これも始めは意識して慣れていくことが必要です。とにかく相手のことを知ろうと思い質問をしてみましょう。
一つずつでも実践してみよう
冒頭でも述べましたが、口数が少なく話すことが苦手な人でもコミュニケーション上手になることはできます。
必ずしもよく喋る人がコミュニケーション上手とは限りません。
いきなり全ての技法を実践するのは難しいかもしれません。
自分に出来そうなものを一つ一つ身に付けていけばいいと思います。
これらをしっかり身に着ければ、ビジネスシーンだけでに限らず、どのような場面でも活躍できます。