部下の気持ちを動かす3つの方法

管理職やリーダーは、部下をマネジメントして成果を出すことが求められており、その能力は必要不可欠です。

リーダーになれば、一人では困難な目標に対しチームで挑み結果を出さなくてはいけません。
そのためには部下にどのように動いてもらうか、信頼関係を築き、適切な指示が出せるかにかかっています。

この記事では、部下に動いてもらうための方法を4つ紹介していきたいと思います。

意識して実践していけば、部下からの期待以上の協力が得られ実績を上げていくことも可能になると思います。

求められているのは人間性

1つ目は方法ではありませんが、部下が一番重要視している部分です。

仕事はできるが周囲に対し傲慢であったり、逆に人はよくても仕事があまりにもできないのも問題です。

以前会社で新入社員と3年目の社員約100名に対して、「ついていきたいリーダーは?」というようなアンケートをおこなったことがあります。
当時の資料を見返してみると、以下のような内容が多かったです。

・誰に対しても公平に接する
・自分の仕事に誇りをもっている
・上司に対して自分の意見をはっきり言える
・私利私欲がない
・勉強熱心
・話を聞いてくれる
部下は仕事の結果や強いカリスマ性を求めているのではなく、人間性を見ており求めていることがわかります。
以前私の上司(現在は役員に出世されました)で、今でも目標にしている方がいます。彼はアルバイトや下請け会社の方に対してもフランクに話しかけ、自分から食事に誘ったりしていました。一緒に飲みに行く機会も度々ありましたが、利益や上司に良く見られるためのことは考えておらず、どうやったらお客様が喜んでいただけるだろうか、というのを熱く語っていたのを覚えています。
そんな人だったからこそ、周囲のモチベーションも高く、この人を支えようと思い常に成果が上がっていたのだと思います。
いきなり、性格や考え方を変えるのは難しいかもしれません。
まず落ち着いて自分自身を客観的にみてどうでしょうか?
何か思い当たるふしがあればそこから改善してみるとよいと思います。

部下に関心をもつことが大切

2つ目はコミュニケーションをとることです。

私が数店舗のエリアマネージャーをしていた時、店長が変わり徐々に業績が落ちた店舗がありました。
店舗に赴き状況を見ると、辞める人が増えており、従業員のモチベーションも以前より低いと感じました。
話を聞いてみると、店長に対する従業員の不信感でした。
店長はまじめで数字の管理や仕事はできましたが、部下とのコミュニケーションが希薄でした。
コミュニケーションは毎日とっているとのことで、様子を見ていましたが、朝礼や会議で自分から必要なことを発信するのみでした。

結論からいえば部下に対しての関心が薄いなと思いました。

1対1で話すことや雑談もなく、コミュニケーションも正社員と必要最低限しか話さない、その社員の家の状況や趣味など何も知らないという状況でした。朝挨拶するといっても顔も見ないで「おはよう」と口先だけで言われても不信感がつのりギクシャクするのも当然のように感じました。

ではどうすればいいのか?

この店長とは私もしっかり話をしましたが、以下の2点ほど気を付けて実践するように言いました。

・朝の挨拶は自分から「おはよう」と相手の顔を見て言う
・髪型、ネクタイ、体調など相手をよく見て、変化に気づいて「いいね」「大丈夫?」など声をかけてあげる
この店舗に行った際はコミュニケーションについての話をよくしましたが、半年もすれば店舗の雰囲気もよくなり辞める人が減っていきました。
「最近店長変わった」という店舗従業員からのうれしい報告もあり、店舗業績も前年を超える月もあるなど回復していきました。
人間同士なので、どうしても好き嫌いや相性というのはあると思います。
相性が自分と合わない部下に対し一番有効なのは前述している通り、挨拶など自分から関心をもって声をかけるということです(ご機嫌をとるということではありません)。
部下は自分に関心をもってくれているのだなということがわかり安心し、仕事に対するモチベーションも上がります。
また、日ごろから部下に関心をもっていれば、部下の些細な変化にも気づいてあげることができ、仕事の悩みなどであれば声をかけて解決に導くこともできるでしょう。

褒めること、叱ること

3つ目は「褒める」「叱る」です。
まずここまで部下とコミュニケーションがとれていて始めて「褒める」「叱る」という行動に効果があります。

普段から挨拶や会話、目を合わせることも少ない上司に急に「よくやった!」と褒められても結果出した時だけかよと思われます。
仕事で失敗した時に「何をやっているんだ!」と叱られても、現場の状況も知らないくせに何を言っているんだと思い響きません。

普段から見てくれている上司に「あなたならやってくれると思った!」「コツコツやっていた成果がでたね」と笑顔で褒められればとても嬉しいです。
叱る時にしても、普段やらないようなミスを部下がやってしまった時、厳しい言葉で叱っても、日ごろから気にかけてもらっている上司からの言葉であれば素直に受け取れ、大げさかもしれませんが、愛を感じることもあるでしょう。

「褒め方」「叱り方」にはやり方、言い方など技術はあります。まずは部下に関心を持ち、コミュニケーションをとって信頼関係ができているという土台が必要です。

まとめ(部下の気持ちを動かす3つの方法)

体験も踏まえ3つほど紹介してきました。
どのような仕事であれ、相手は人間である以上コミュニケーションが大切になります。

部下は上司の業務遂行能力だけを見ているのではなく、人との接し方、考え方、言葉遣いなどをよく見ています。
また、相手も人間である以上、コミュニケーションは避けて通れません。
話しを最後までよく聞き、普段から関心を持って接することが大切です。

関連記事

口数が少なくてもコミュニケーション上手になれる 仕事を円滑に進めていくためにもコミュニケーション能力は欠かせません。 この記事を最後まで目を通して頂くだけでも、少しは対人関係に自信が持てるようになると思います。   […]

今日からでも、自分にできていないと思う部分を意識して改善することで、周囲のあなたの見る目も変わります。
部下から仕事やプライベートなど相談を持ち掛けられることも増えてくるようになると思います。
そのような状態になってくれば、大きな課題に対しても、信頼するあなたの指示で部下は高いモチベーションで臨み、結果も出してくれると思います。

最新情報をチェックしよう!